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価格戦略に陥らない為の値引きやダンピングに追い込まれるメカニズムとその防止方法。
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ダンピングスパイラルを防ぐ

期待値は等身大に保つ

割引券を発行する上で大切な事は割引や値引きに対する期待値を上げすぎない事です。人は好むと好まざるに関わらず、推測をし予測をたてて期待を持ちます。このこと自体は決して悪くありませんが、問題なのはその期待値が現実を上回る事です。右脳に訴えるアナログの利点とは逆の例になります。

株の例を挙げると分かりやすいかもしれません。上昇曲線を描き、来るべき時にはさらに上昇して高値になっているに違いないと勝手に推測するのが期待値です。この場合上昇はしたけれど、思ったほどではない場合、上昇したのに落胆する理不尽な光景を見ることになります。何だこの程度か…と落胆します。

よく似たものに、プロ野球のイチローのケースがこれに当てはまります。イチローはメジャーで大活躍しているにも関わらず、イチローならこの程度は当たり前だろうという期待値が高すぎて、記録を作っても作ってもさらに高い期待を背負わされます。イチローなら4割は打つかもしれないと勝手に期待されています。その結果、人はイチローの活躍をさほど驚かなくなってしまっているのです。当人としてはたまらないに違いありません。

必要以上の期待値を防ぐ

こういうケースは斬新なものほどよくある傾向です。面白さも楽しさも全て革新的なものほど、人はもっともっとと刺激を欲する傾向があります。斬新なものほど長続きせず飽きられ、水戸黄門のように結果が予測できるような偉大なマンネリズムほど長続きするのはこういうメカニズムがあるからです。同じように困ったケースが割引の期待値です。もっと安くしてくれるかもしれない。前もやっていたからずっとしてくれるに違いない。ネットでずっとやっているからいつもあるに違いない。勝手にこう思われる事だけは決して防がなくてはいけません。利益を圧縮して割引して落胆されては話にならないからです。この点でも期限を区切る事の重要性が分かる筈です。

お約束の位置に落とし込む事

これを防ぐ為にはどうすれば良いのでしょうか。答えは非常に単純です。お昼のランチの価格が毎日変動して変わる事がないように、スタンスを決して変えない事です。現実を上回る期待値は上昇曲線の推測からうまれます。推測をさせなければ良いのです。さらに強烈な集客が欲しい。もっと売りたいとカンフル剤のように乱用しない。前と次の割合を変えたり、数を増やしたりその場しのぎの対応をしない事が重要です。そうすれば顧客は割引への過剰な期待を持つことはありません。そして、最終的に企画自体を等身大のお約束の位置まで持っていく事が出来れば成功と言えます。